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ナイロン100℃「わが闇」

12/21
 ナイロン100℃「わが闇」を見てきました。タイトルからして、ヒットラーの「わが闘争」を思わせる感じだったので、何か3年ぶりにスゴいことやるんだろうなと思っていたら純文学な世界でした。
 「わが闇」を見て、ケラさんは、人生そのものがナンセンス。人の生も性もそれ自体がナンセンスという境地に立ったのではないかと思いました。それらは、近年の作品に色濃く反映されていた。どうも、それまでのハチャメチャ破天荒な究極のナンセンスから離れてきているような感じがしていたんです。例えば、「労働者M」。あれ、ケラさんなんか変わったぞって思ってた。そして、とうとう今回は劇作の中心にそれを据えて作品を書き上げた。ケラさんは、当日パンフでチェホフの「三人姉妹」とか、永井愛さんの「萩家の三姉妹」とか。ウディアレンの「インテリア「とか「ハンナとその姉妹」に影響を受けたみたいなことを書いているが、もちろんそうなのであろうが、僕からすると、作品のイメージはもう「火宅の人」、人の捉え方はドストエフスキーだった。そして、次のケラさんは、シアターコクーンで「どん底」だ。新たなケラワールドが展開されていくのでしょう。
 そうした純文学「わが闇」で時々噴出するギャグは何か「以前」のケラさんの夕陽のように投げ込まれる。もう、こういうの辞めるけど、ほら、これって面白い?って、ケラさんが言ってるようだった。お客の大部分はそれを待っていて、いちいち反応するし笑う。しかし、また直ぐに戻る新しいケラワールドの空気をどう感じていたのだろうか?
 いづれにせよ、こういう作品をやるのなら、ケラリーノサンドロヴィッチといった「面白い名前」やナイロン100℃といった「センスのいい名前」はちょっと会わない感じがした。マガジンハウスじゃなくて、岩波書店の匂いのする作品だったので。
 僕は「お早う」という小津の映画が大好きです。で、勝手に思っているのですが、それ以外の「東京物語」とか「秋刀魚の味」とか(もちろんこれも面白く傑作)の小津映画で通奏低音としてある人間のばかばかしさへの思いが、そこでは噴出していて、話がナンセンス。あんだけ「おなら」にこだわる小津さんの作品は他にない。カラーでは。この「お早う」がケラさんとそれ以外の作品をつないだのではないかと思っているくらいです。
 しかし、ナイロン100℃の女優のすごさ!スゴいですね。犬山さん、峯村さん、松永さん、長田さん。オソロシイほどの名演です。技術も味もある。それをさらっとやってのけるからスゴい。ネットで僕は匿名の方からバッシングを受けても、アレレと思うくらいですが、これほどの名演を見せられると、ホントに板の上に上がってはいけないのではないかと思います。ずーっと芝居続けていいのかって思わせられます。まあ、辞めないけど。
 そして、何より芝居のセンスが!。ホントにメロメロになりました。もちろん、みのすけさん、三宅さんもスゴかったし、坂井真紀は可愛かったし彼女だからこそ出せるものがあったと思った、女優はすごいなあ。
 皆さんも大好きだと思うし、敬愛もしているでしょうが、大倉孝ニさんは相変わらずべらぼうな美味さだし、この人どんどん二枚目に見えていくのはなぜなんだろう。ただ、見ていて感じたことなんだけど、昔のケラさん!まだ行くなよ~って思ってるのではないかと思ってしまいました。ケラさんもそういう気持ちを分かって「ハッピーライフ」にしたのかなって。誰もそんな人生を歩んでいない芝居なのに。決して否定しているわけではないし、大倉さんがいたことで昔のケラさんを待ってる多くのお客さんは救われたと思います。
 
 ミクシイの毒舌版(あまり毒舌版でもありませんが)を改変して載せました。
読んでくださってありがとうございました。ナイロン100℃関係の方は誰も読んでいないとは思いますが、どうぞご自愛ください。素晴らしいお芝居をありがとうございました。
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佐藤治彦 Haruhiko SATO

Author:佐藤治彦 Haruhiko SATO

さとうはるひこ Haruhiko SATO
経済評論家+α
詳しいプロフィールはこのブログのカテゴリーからプロフィールを選んでごらん下さい。経済や金融を中心に90年代初頭から活動してきました。40代初めにセミリタイアし今は本当にやりたい仕事だけを選んでやっています。また、演劇活動にも力を入れました。台本書きや俳優としての仕事などもお待ちしています。
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 佐藤治彦に対する仕事の依頼は、佐藤治彦まで直接ご連絡頂ければ対応いたします。連絡方法は、Facebookの佐藤治彦個人のページからメールで送って頂くのが一番だと思います。もしくは、Twitterを通して連絡を頂ければこちらから連絡します。
 また、マネージャーなどが入った方がいい場合やなかなか連絡が取れない時などは、CAST+ キャスト+ 東京都港区赤坂 6-4-19-5F 電話03-3589-8011(担当田嶋)までご連絡いただいても構いません。ただし、予算が限られている時には直接僕に連絡下さった方がいいと思います。



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