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アルパチーノの「ベニスの商人」

4/21
 最近はマフィアのボス役などですごんでいる芝居ばかり見てきたアルパチーノは、ドウしたんだよ!と言いたい俳優の一人であった。もっと作品選んで下さいよと言いたかった。しかし、この作品でのシャイロックの演技は見事である。シェイクスピアの台本をもう一度読み直し、哀しいユダヤ人シャイロックの本質に迫る見事な演技である。もちろん細かい心の動きや心象をいやらしくなく表現するに至っては、あの名作「セントオブウーマン」でのアルパチーノを思い出させるくらい素晴らしい。理想的な共演者とともにこの映画は見事な現代劇となっている秀作だ。
 共演者は、上手いし作品もいいんだけど、印象は薄い、ジェレミーアイアンズ(「ダイハード3」「運命の逆転」)やシェイクスピア映画ならこの人というくらいのジョセフファインズ(「恋に落ちたシェイクスピア」「エリザベス」「スタリングラード」)などポーシャ役は当初ケイトブランシットだったらしいが、妊娠で降板したとネットに書いてありました。つまり、理想的なというのはシャイロック・ザ・アルパチーノに焦点を絞って作品が作られるのに理想的なのだ。ケイトブランシットが出て来たら、そりゃポーシャにも焦点行くよなもっと、という感じです。
 この作品に限らず、シェイクスピアの台本は現代の感覚で見ると大変重すぎる。今回の作品は、シェイクスピアの台本に忠実でありながらも、詩吟の部分などや物語の筋とはあまり関係ない長ゼリフは整理するなどして全体的にスピーディに展開するように工夫されている。映画の質感はあの名作「恋に落ちたシェイクスピア」のような重量感のある色彩(イタリアルネサンス時代のそれと、16世紀のレンブラントの色合いの中間かな)であるが、それが重々しい歴史劇的な雰囲気になっていないのは、昔のシェイクスピア映画のように舞台で唄い上げる朗々とした台詞回しでなく、あくまでも話し言葉の発声であり、先に述べたように台本を整理して分かり易くしたことが観やすいポイントとなっている。恋オチではロンドンが舞台だったが、こちらはベネチア。今も残る16世紀の雰囲気たっぷりの現地ロケに美味いCGの利用で美術や衣装も超一級となっている。
 そして、この作品の一番の素晴らしいポイントであり、この作品を舞台でも映画でも取り上げる限りは避けて通れない反ユダヤ主義と向き合ったことが特筆される。(これは先年の劇団四季版「ベニスの商人」でも中途半端な挑戦で終わったような印象をもっている)この映画の演出は、欧米社会で今も残っている反ユダヤ主義的な空気。そして、今までこの作品を取り上げるとカリカチュアされた悪人シャイロック=ユダヤ人の代表みたいな空気。これをどう捉えるか。その課題にきちんと向き合って現代社会では上演される価値のある作品として蘇生させたと言えるのだ。
 裁判の場面で、シャイロックが、ベネチア人の皆さんも奴隷に重労働し、自らと同じ美味を味あわせずこき使っているのはなぜか?差別しているのはなぜか?金を出して買ったからでしょう!ときちんと批判するところなど、従来のシェイクスピア劇だとシャイロックの単なる言いわけ、理屈づけ見たいに扱われてしまうが、ここでは真情吐露の重要な台詞として扱われていた。
 そこに登場するベネチア人も勝手だし、追いつめられたユダヤ人シャイロックの行動も、同じ人間として扱う。決して、ユダヤ人=無慈悲な悪人的なステレオタイプな形で処理していない。
 シェイクスピアの台本を今一度、読み直してみると、反ユダヤ主義に対する風刺がきいているようにも読めるのだ。シェイクスピアは別に社会問題を取り上げようとしてこの作品を書いたわけではないだろうから、ま、現代社会に生きる自分らの後付なのだけれどね。
 本来のシェイクスピアの台本とは違うのだが、シェイクスピアの作品の中でも余りにも有名なこの作品に初めて出会う人に、そして、ベネチアを旅行したり、いつかは旅行してみようと想っている人にも見てもらいたい素晴らしい作品であります。演技の勉強にもなりました。
  シャイロック役は舞台でダスティンホフマンが演じた物があり、それがもっと弱いシャイロックで面白かった。ピーターブルックの演出でした。
公式ページはこちら http://www.venice-shonin.net/index.html
しかし、裏事情に詳しかったり予告動画が見られたりするのはこちら、
http://www.audio-visual-trivia.com/2005/01/william_shakespeares_the_merch.html
マイケル・ラドフォード監督 は他に「イルポスティーノ」というイタリア映画くらいしか、有名なのは撮っていないけれど、見事でした。
 個人的に「ベニスの商人」は、小学生六年生の時に学芸会で上演しようと、自分で子供劇に台本を書き直して試みたこともあるくらい。ま、子供の頃は、一休さんの頓智話と同じような裁判シーンの面白さに惹き付けられてであったのですけれど。(今回の判決も余りにも身勝手で、おかしな判決だと思うけれどね。あれはシャイロックの勝ちでしょう。ホントは…)それは24対22という僅差で負け、「アリババと40人の盗賊」を上演する事になったのだが…。盗賊の長をやれと言われてふてくされた自分は断った。もう一本の台本を書いた奴がアリババをやって、台本も主役も独り占めかよと頭にきたのだ。それ以来、自分は演じることはダメなのだとトラウマができたくらいだ。それを振りほどくのに25年以上もかかったのです。

 本日の佐藤治彦
 「ベニスの商人」見て、ブログも書いて、焼肉食って、気になるシーンだけ「有頂天ホテル」見て、最初から40分くらいのところで時間切れ。三谷幸喜さん気を使ってもらってありがとうございました。って気を使ってもらってないか? 美容院へ。髪の毛がドンドン薄くなるので、4500円の頭皮エステ。これが気持ちいいし結構効果アル感。これやったあと、育毛剤が頭皮に染込むのが実感できるから。で、床屋の会話らしくいつものようにバカ話をするのです。近くの寿司屋で高岡早紀さんを見たらしく、俺があんなマズい寿司屋でねえとか言ったんだけど、あ、そうか、この人も言ってんだと思って反省。急に話を、この前の高岡早紀のテレビ版「愛の流刑地」の濡れ場は見物だったかどうかの批評大会から、好きな俳優はとなり、ロバートデニーロの話をひとくさりしたあと、日本の俳優はという話になり、キムタクや織田裕二の芝居は、華はあるし人気があるのも分かるけれど、何をやってもキムタクだし織田裕二だと、誰もがいう悪口。華麗なる一族なんか、どうみても華麗じゃないよな、フリーターとか兄ちゃんが良い服着ましたって感じだと思うとか、週刊新潮的な切り口で、自分で言いながらも、これ文春か新潮で言ってる目線と一緒だわとオリジナルな悪口も言えないのかと、自分の感性にがっかし。そんな生意気なこといいつつ、いつもベンツくらい買ったらどうですかって言われて、俺はケチなんですと、ま、同じ言い訳。金はありませんなんて口が裂けても悔しいから言わない。通ってるアスレチックジムに婆さんが来る時間帯分析とか、ホントに書けないこと、言っていた。って書いてるじゃん!この後、チーム発砲ビジンの解散公演「ジューゴ」って芝居を観にいって、小林愛ちゃんとクンジイに挨拶し、その後、新宿で打合せして、久々に新宿で飲む。疲れた。
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佐藤治彦 Haruhiko SATO

Author:佐藤治彦 Haruhiko SATO

さとうはるひこ Haruhiko SATO
経済評論家+α
詳しいプロフィールはこのブログのカテゴリーからプロフィールを選んでごらん下さい。経済や金融を中心に90年代初頭から活動してきました。40代初めにセミリタイアし今は本当にやりたい仕事だけを選んでやっています。また、演劇活動にも力を入れました。台本書きや俳優としての仕事などもお待ちしています。
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 佐藤治彦に対する仕事の依頼は、佐藤治彦まで直接ご連絡頂ければ対応いたします。連絡方法は、Facebookの佐藤治彦個人のページからメールで送って頂くのが一番だと思います。もしくは、Twitterを通して連絡を頂ければこちらから連絡します。
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